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2011年10月27日 (木)

5-1 はじめに

姉「今は昔、男ありけり」

弟「今昔物語ですか!」

姉「現代語で。むかしむかし、あるところに漁師の男がいました。天気の良い日には船を出して漁をして、とった魚を港の市場で売って生活していました」

弟「ふむふむ」

姉「あるとき男が山奥の村を訪ねたとき、魚がとても高い値段で売られていることに気がつきました。男は『何、マジこれ、超やべえ。港の市場で買った魚をここで売れば俺様金持ちじゃん。やべえ俺様超天才、命がけで船にのって漁をするなんて馬鹿じゃん』といって港へ買い出しに行きました」

弟「なんだか、やな感じの男だなー」

姉「男は、魚を山奥の村に運ぶ途中で山賊に襲われて殺されました」

弟「死んだー!」

姉「さて、弟がやな感じというのでちょっと殺してみましたが、やな感じの男が死んだ感想はいかがですか」

弟「ちょっと殺してみたとかいう姉君に聞かれたくないよー!」

姉「まあ、この結末でいいたいことは、真に恐れるべきは山賊のリスクということです」

弟「本当に!?」

姉「いえいえ、弟のせいでちょっと脱線しましたが、この話でまず大事なのは、同じものの値段が違っていることがあるということです」

弟「僕のせいになってる!?」

姉「同じものの値段が違っていることには、いろいろ理由があります」

弟「山賊とか」

姉「しかし、ここで、値段の違っている理由を解決して、なおかつ利益を出せるのなら、それは濡れ手に粟ということになります」

弟「何と甘美な響き」

姉「ただし、取引の性質上、ほかの人に知られて競争になると、どんどん価格差がなくなって儲からなくなります。早い者勝ちです」

弟「確かに、山奥の村で高く売れると言っても、ほかの人が参入して安売り合戦になったら、あまり儲からなくなるね」

姉「このように、同じものの値段が違うときに、安い値段で買って、高い値段で売ることを裁定取引と言います」

弟「サイテー」

姉「いえいえ。こういう裁定取引を狙って競争が起こることで、結局は合理的な値段になるわけですから、商業の一番大事な機能といってもよいくらいです」

弟「ふーん」

姉「そして、投資において、なにか勉強したり努力して利益を出すとしたら、どうやって裁定取引を行うか、なぜ裁定取引が成立するのか、というところを考えないといけません」

弟「うーむゅ。投資の勉強というと、なんかチャートの読み方とか考えるけど」

姉「チャートから売買のタイミングを決めるような方法でも、それが広く知られていなくて利益がでるような、裁定取引の条件を満たすことが絶対ないとは言えません。しかし、チャートの分析はコンピューターの発達により、多くの人が手掛けているため、画期的な方法を独り占めというのは、まずあり得ません。さらに、その分析が現在も通用するかどうかは神のみぞ知る、実際に取引をして結果を見るまでわからない、というのが困るのです」

弟「そうかー」

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